夭折の人形作家、天野可淡さんの作品集は版元のトレヴィル解散以後長い間絶版になっており、2007年になって奇跡の復刊となりました。
エディシオン・トレヴィルさんより「KATAN DOLL」と「KATAN DOLL fantasm」が復刊し、続いて「KATAN DOLL RETROSPECTIVE」も復刊しました。
「KATAN DOLL RETROSPECTIVE」は未収録作品や可淡さんに関わった方々の寄稿文も入りかなりの増ページです。
旧版を書店で見かけた時にとても惹かれたのですがその時は購入せずにいたら、知らぬ間に絶版になっていて涙を飲んでいた天野可淡さんの人形作品集。やっと復刊して感涙です。
天野可淡さんは若くして亡くなったので、この3冊と、そして今は既に廃盤のCD-ROM作品集「KATAN DOLL」の他にはカタンドールを見られる機会はとても限られています。
通常私は人形には興味のない人間なのですが、でもこのカタンドールは例外。
全部を好きな訳ではないのですが、非常に心惹かれるのです。
普通の意味での綺麗で可愛いお人形さんは彼女の作品の中にはありません。
人間以外にも兎や猫や、妖精か魔物かといった人形もいます。
異界に人を誘い込む妖しさと色気を持った人形たちです。
私がカタンドールの中で一番好きなのは、「KATAN DOLL」の表紙にもなっている、赤いドレスと赤いリボンの少女の人形の傍らに兎の面をつけた少年の人形の写真があるのですがその人形です。面をとって写っている別の写真が、面を取ったこの人形の顔は息を飲むような美しさです。
シンフォレストから95年に出たCD-ROM版の人形作品集が廃盤になってしまっていますが、こちらは私はまだ販売している時に購入する事ができました。
音楽と共に現れる人形達が織りなす世界に引き込まれます。
写真集なんですが、書店で一目惚れしたのです。
とにかく幻想的で美しい。
天使、とか妖精、というよりは魔性とか精霊といった感じの数々の写真。
他に「ABYSS(アビス)」「CHAOS(カオス)」と出ていますが一番気に入っているのは「EUREKA(ユリカ)」なのです。
(出版元のトレヴィル解散のため、入手は非常に困難です。下に書きますが「ABYSS」「CHAOS」はNew Editionでエディシオン・トレヴィルさんより発売されました。)
この方は劇団☆新感線で時々宣伝写真も撮ってらっしゃいます(最近たまに宝塚も手がけてますね)。
やっぱり彼らしい写真で美しいのです。
好きだなあ、こういう世界。
あと、江角マキコ写真集「E-MODE」、LUNA SEA写真集「ZOE(ゾイ)」(上下巻のうち上巻のみのようです)も撮っています。
この二冊はモデルさんの個性が前に出ますが、それでも「野波浩」の写真、というのは強く出ています。
でもやっぱり一番好きなのは「EUREKA」。
「MOUSA(ムーサ)」という新刊が数年ぶりに発売されました。
過去に出ていたものより厚くて作品の数も多く、見応えがあります(その分値段もはりますが)。
野波氏は写真集の発売が決定してからそのための写真を撮る訳ではなく、撮り溜めた沢山の作品の中からその写真集のテーマに合わせた写真を選んでいくそうです。
今回はタイトルがタイトルなので全て女性ですね。他の作品も元々男性の写真は少ないのですが、今回は一枚もありません(なかったはず……)。
ただ、性差を超えた美麗な写真を撮る方なのであまり関係ないかな?
そして野波氏のファンに朗報。
改訂版「ABYSS」が重版されました。
「CHAOS」も改訂版で復刊されました。
増ページ+作品の入れ替えがされ、勿論表紙も変わって旧版の「CHAOS」と全く同じものではありません。
少々悩みましたが結局「CHAOS」は新旧揃えてしまいました。
「ABYSS」「CHAOS」に続いて「EUREKA」も改訂して復刊するという話があったのですが、「EUREKA」として復刊せず、その後継として「Diptych(ディプティック)」というシリーズの二冊の写真集となりました。
「Diptych(ディプティック)」というのは祭壇の背後などにある二枚折りの絵のことで、「Aphrodisiac(アフロディジアック)催淫」と「Euphoric(ユーフォリック)陶酔」という二冊でDiptychを成しています。
「EUREKA」の血を引く本として、「EUREKA」に収録されていた写真もそれぞれに少しずつはいっていますが、本の大きさも違う(「Diptych」の方が小さいです)ので印象は少し違うかもしれません。
上に挙げたものだけではないですが……。
いのまたむつみさんの画集(多分これが最初の画集だと思います)。
いのまたさんの絵が大好きなのです。
出会いはやっぱり「宇宙皇子」のイラストでした。
そこから入ったのでやっぱり私にとっていのまたさんのイラストのイメージは皇子と切っても切り離せないのです。
様々な作家さんの小説のイラストなどを集めた画集は「月の聲星の夢」以外にも数冊あります(このサイトと同じタイトルの「彩」とか)。
これらも復刊ドットコムに載ってたなあ(でもまだ票が集まってないので復刊交渉どころじゃない)。でも私は持ってるから別にいいけど(^^;)
作品別だと「宇宙皇子」の画集が二冊、「ドラゴンクエスト」の画集が一冊、あとは「みかんSTORY」かな。あ、絵物語「シンデレラ迷宮」と「風の大陸」画集もありました。
どれも珠玉の作品たちです。
最近はまたちょっと絵柄変わってきたかな。
どれくらい私が彼女の絵を好きかというと、版画二枚持ってます。
誘惑に勝てずに二枚同時に購入(でも場所が無いので飾れない……)。
某店の版画については色々な話がありますが……まあ別に後悔はしていません。
これ以上買う気もないですが(^^;)
で、持っているのは「宇宙皇子」の絵じゃありません。
「ウィンダリア」のイズーの絵と、読んだ事ない小説の表紙だった絵。
「ウィンダリア」も「宇宙皇子」と同じく藤川桂介先生の作です。
これのOAVは後に偶然中古で発見して購入しました(見た事はあってもやはり手元に欲しい一品。ビデオですが。今はDVDも廃盤かもしれません)。
とても出来のいいアニメです(そしてサントラも持っている私)。
イズーかっこいいですよ。ええ。
今の絵よりやっぱり「宇宙皇子」時代の絵が好きなのかもしれません。
今の私には「ブレンパワード」って言われても「?」なんですよねえ。
−追記−
「TALES」という画集が発売されました。
これは「テイルズ・オブデスティニー」等のシリーズのゲーム関連のようですが、ゲームやらないし、ゲームをやらない以上小説版も読んでいない私には実は内容的なものはさっぱり解りません。
上記の理由と、最近よりももう少し前の彼女の絵柄が好きな私は最初買おうか迷ったのですが結局買いました。
考えてみれば「ドラゴンクエスト」の画集もドラクエUとW位しかやったことない時に買ったのでした。Xをやってようやくちょっと場面を推測出来た絵があった記憶があります(作家が苦手なのでドラクエも小説版読んでいません)。
でも買って良かった。やはりとても美しいです。
最初の方の書き下ろしのイラストで獣の骨っぽい仮面(?)つけた黒髪の人がとても好みでした。その後の水の中のも。
描かれている人物の設定などが解らないのは残念ですが、ゲームはやらないんだろうなあ、やっぱり(ゲーム機持ってない)。
「エヌマ・エリシュ」と読みます。
米田さんの作品集。
米田さんの絵が好きなんですよー。
他に「QVINTA ESSENTIA」や「KALEIDOSCOPE」が手元にあります。
お子様系の絵もかわいいけど、やっぱり幻想的な絵の方が好み。
ファンタジーの小説の挿絵や、RPGの絵も描いてます。
私の大好きな「リフトウォー・サーガ」の表紙も彼です。
「エヌマ・エリシュ」の中では「ルクソール退却戦」とか、「復讐の雪原」、「傭兵」あたりがかなり好き。
あっ、全部戦士系だった。
ほかだと構図よりも色彩が綺麗で大好きなのが「龍の眠る所」などなど……。
彼の絵の硬質でないところがすごーく好きですね。
THE VOICE of Johnny Depp ジョニー・デップ発言集
SCREEN特別編集で出されたこの本。
過去から最近までのジョニー・デップのコメントを「Life Style」「Love(恋人・子供・家族)」「Movie(演技について・自作について・共演者について)」と分けてまとめてあり、写真も多いです。
後ろの方には「映画の中の名セリフ」で「ギルバート・グレイプ」「エド・ウッド」「ショコラ」「パイレーツ・オブ・カリビアン」「ネバーランド」「チャーリーとチョコレート工場」の中の台詞が日本語訳と並べて写真と共に載っています。
ここで面白かったのは「エド・ウッド」の中のワンシーン。
エド(ジョニー・デップ)がベラ・ルゴシ(マーティン・ランドー)に会った時の会話。
エド「映画より実物の方がさらに怖いんですねぇ」
ベラ「ありがとう」
……面白いです。
しかしウォンカの台詞の日本語訳が「自信は成功のカギよね」とか所々カマっぽいんですが……(^^;)
あ、管理人ジョニーファンですが、彼の関連本をなんでもかんでも買い漁るタイプじゃないので、持っているのはこれ含めごく少数です。
でもこれは写真と文が半々位で、写真も色々なものがありますし(デッドマンで来日した時の写真、若くてかわいい)、コンパクトで良い本だと思います(だから小さくて嫌という人もいるかも)。
これはマール社からでている「世界装飾図集成」の文庫版です。
仕事帰りに衝動買いをした記憶があります。なんだかむしゃくしゃしている時って衝動買いしますよね。
私の場合は本を買うのがほとんどです。でも、あの本屋9時までだから、きっと仕事が終わらなくて苛々していたんじゃなくて、何か嫌な事があったんだな、きっと……。
で、このマールカラー文庫、全ページカラーなのに300円でした。
超ダイジェスト版なんですが、結構お役立ちです。
各国の時代も広範囲な工芸の装飾図がたくさん載っているので、見た目もきれい。
こうして、たまに訳のわからない物を買ってきては家族が首をひねるのでした。
ダイジェストな文庫版では物足りない方には大型本「世界装飾図集成」が4冊揃っています。
辞書好きです。
たくさんあっても仕方ないといえば仕方ないので、そんなにはないですが、とりあえず手の届くところに小学館の「新選国語辞典」第六版と岩波書店の「岩波 国語辞典」第五版、三省堂の「新明解国語辞典」第五版、同じく三省堂の「大辞林」第三版があります。
以前辞書がないと言っていた友人に古い方をあげるまで、「岩波 国語辞典」は第四版と第五版と二冊ありました。
あとは「明鏡 国語辞典」が欲しいですねえ。
それと、以前辞書を調べていてどれを見ても載ってない単語があったので、パソコンを買った時に付いて来た「広辞苑」第五版のCD-ROMをひっぱり出して、「広辞苑」で調べてみたら出てました。
この時まだ「大辞林」は持っていなかった(ひょっとしたら「新明解国語辞典」も、)ので、それに載っているかはわかりませんが。何の語句か覚えてないし。
高くて手が出なかった(しかもかさばる)「広辞苑」が「ついでに」手に入ってしまうなんて、なんて素晴らしいんでしょう!
でも基本的には紙をめくって調べるのが好きです。
アナログな人なので、電子辞書には心惹かれないですね。便利で場所取らないかもしれませんが。
大体本を読んでいる時にわからなかったり、少しでも怪しい単語があると辞書引くのですが、作家によって一つも単語を調べずに済む場合と、必ず辞書のお世話になる場合と分かれます。
京極夏彦さんの本なんかは絶対いくつか調べないと読めませんね。
でも学習能力がないせいか、同じ単語を数回調べている事に気付く時もありますが……。