2001.6.23  THE WINDS OF GOD −零のかなたへ−
            2001 JAPAN TOUR in 新宿

新宿のSPACE・ZEROでエル・カンパニーの「THE WINDS OF GOD」を観て来ました。
5月にロンドンで公演をして、その後の全国ツアーの最初の公演です。
24日は英語公演だったので、私が行ったのは新宿での日本語公演の最終ステージです。
去年観たのも全国ツアーの最初で5月だったので13か月ぶりくらいだったのですが、いいものは何度観てもいいのです。
そしてやっぱり少しずつ変わっていっているのですね。
何となく場面転換が滑らかになるように立ち位置とか台詞が変わったように思います。
今年はキンタが去年の宮川大輔さんから変わり、宮川さんの前にキンタをやっていた松本リスさんが戻って来ました。他のキャストは去年と変わらず、かな?
英語公演ではキンタは44北川さんで違うんですけど。

そうそう、今年は4月に今井さんが書いた小説の文庫版「THE WINDS OF GOD」が発売されました。
何年か前に単行本で発売されたのですが、もう絶版になっていて読めなかったものがようやく手入れされて文庫で出たのです。
会場でも売っていました。
でもちょっと……やっぱり今井さん小説家じゃないもので、結構読むのきつかったです(^^;)
小説じゃなくて「詳しい脚本」と思うと素直に読めるのかも。
なんて書くとちょっと角が立つかもしれませんが。
もちろん、お芝居で表現しきれない部分も書いてあるからそういう媒体もあるのは素晴らしいと思いますよ(^^)

昨年からの変更通り、最初と最後は神父さんとアニキがいるのですが、未だにアニキとキンタの特攻出撃の後、病院のシーンになるんじゃないかと思ってしまう私はかなりのすりこみを受けている(^^;)?

漫才のシーンで笑ったのはアニキの「アドリブ入れるのはいいけどロレるな!」とか、「PKOを英語で何と言うか」でアニキが「Peace Keeping (ごにょごにょごにょ)……」とだんだん声が小さくなったのに対してキンタが「それはまるで『セシール(ごにょごにょごにょ)……』(最近見かけないけどセシールのCM)」と言ってたところ。
爆笑です。アニキも「キンタさん、今日アドリブ冴えてますね」(笑)

心配になったのはアニキの喉です。
喉潰さないように本当に気をつけてくださいねー(ってここに書いても仕方ないが)。

山本少尉に「この戦争はいつ終わるんですか」と訊かれたアニキとキンタ、「昭和48年」(それはオイルショック……)だとか、「大阪万博よりは前」だとか言って正確な年を覚えてない。
習っただろうと自分のことを棚にあげてアニキがキンタに言うと、キンタは「三学期でその辺りは飛ばされたから習ってない」と言うような事を答えるんですね。
これは、去年は無かったです。
二人が言い合っているところで諦めて山本少尉が去って行ってしまうのは同じなのですが。
多分これは今井さんの新たな問題提起。
「鎌倉時代のしょうも無い寺の名前とかは覚えさせるくせに、昭和史は飛ばす」とか。
確かに教科書には載っているけれど、そこまで詳しく授業をする余裕はないんですよね。
「なんで飛ばすんだろうなあ……」と呟くアニキ。
私も終戦の年、この芝居で覚えたし、というか覚え直したし(^^;)
(試験が終わると全て忘れる短期的丸暗記だった人。)
忘れてはいけないことだと、見る度に深く考えさせられるお芝居です。

これから全国ツアーが始まります。
沢山の方に見て欲しいですね。

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