2000.5.7  THE WINDS OF GOD −零のかなたへ−
           MILLENNIUM WORLD TOUR

今井雅之さん率いるElle Companyのお芝居。
2000年ミレニアム全国ツアーは船橋を皮切りに全国をまわり、海外はハワイで上演します。
去年の年末に観ましたが、キャストが入れ替わって、新しくなっています。
船橋市宮本公民館での二日間の公演の、二日目昼に行って来ました。
最初チケット取れなくて諦めかけていたのですが、どらみさんにチケット譲っていただきました。ありがとうございます。

今回は、しょっぱなから驚かされました。
始まるとアニキ(今井さん)と神父さん(天田暦さん)がいて、キンタ(宮川大輔さん)がいない!
しかもなんか今は「2001年」とか言ってる……。
これまでの公演では、アニキとキンタがいるところに神父さんがやってくる、という形で話が進んでいたのでこれは「あ、違う」と思いました。
一瞬、「キンタ役の人が遅刻でもして、それでとっさに変えたのか?」と(そんな事あるはずないけど)疑ってしまったくらいの変わり方だったんです。
この始まりによって、舞台はアニキが神父さんに語る一年前の回想に入って行くのでした。

キャストが変わることには私はあんまりこだわらないんです。
去年、一昨年のキャストの、更に前のキャストの方の時の公演も見たことあるし。
アニキが今井さんじゃなくなったら相当これは違うものになるとは思うんですが。
厳しいオーディションをくぐり抜けて来た人達ですから、新キャストに変わった舞台を楽しみにしていたんです。
そうですね、ツアーの一番最初って事もあるかもしれませんが、まだちょっとこなれてないのかな? という印象は無くもなかったですが、良かったですよ。

最初の方の、アニキとキンタの漫才のシーン、アニキは大和撫子の様な人が好きという話題で、好きなタイプは「デヴィ夫人」にキンタのつっこみ「外人や!」
「デヴィ夫人日本人ですよねー?」と今井さん客席の人に言ってました。
私が去年観た時はここの台詞、「カイヤ川崎」でした。
いや、面白かったのでつい書いてしまっただけなんです……。

馬鹿受けしたのは、戦時中にタイムスリップした先でキンタが山本少尉(谷川とむ さん)を相手に漫才の練習をしている時で、キンタがばし、と叩いてつっこみを入れたのに対してちょっとむっとした山元少尉にキンタが自分にもつっこみいれていいよ、とやった途端、ばし! で終わらずキンタを地面に投げた……。
前の山本少尉(尾崎英二郎さん)は回し蹴りしてたので、まさか投げるとは思ってなくて大笑いしてしまいました。

え、これじゃ話の筋が判らないですか。
いやー、でも、「ウインズ」観る度にあらすじ書きたくはないし(^^;)

そうそう、ラスト近くのアニキとキンタが特攻出撃を決めるシーン、キンタが帰って来ました('99年「THE WINDS OF GOD」参照)。
私の気持ち的にはやっぱりこうやってキンタにはアニキのことを「岸田中尉」ではなく「アニキ」と呼んでもらいたいけど、でも、あの12月31日の時のどうしようもなく声を上げて泣きたくなった気持ちは何だったんだろう……とか、考えてみたりする。

そして、最初の始まりがアニキの回想ってことは、ラストの病院のシーンはどうなるんだろう? と思っていたら、病院でアニキが目覚めるシーンは無くなって、2001年の東京駅に戻りました。
アニキの語りの中で、目が覚めたら現代の病院で、隣でキンタが息を引き取った……という内容の事を話しているアニキの隣で神父さんは寝こけてて、実はまるっきり聞いてなかったという……。
神父さんが去った後、妊婦さんがやってきて、キンタの生まれ変わりを暗示していたのがすごく希望の持てる最後で良かったのではないかと思います。
10か月目の妊婦が一人で出歩くか? という疑問はちょっと抱いたけど……よく判りません、私には。妊婦になったことないし(^^;)

全体としては、最初と最後の大きな変更によってより判りやすくなったのではないかと思います。
来年も公演は続くらしいので、どれ位パワーアップして来るか、今から楽しみです。

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