2008.6.22  DRACULA−ドラキュラ伝説−

一度は日記に書いたのですが、以前日記からここに移動した時と同じくらいの長さだと気付いてこれも劇場にページ作りました。
というわけでちょっと適当ですが、どうぞ。

新国立劇場へ「DRACULA−ドラキュラ伝説−」を観に行ってきました。
松平健さん主演のミュージカルです。

開演前、ライトで幕に白く浮かぶ「DRACULA」の文字が舞台が始まる直前赤に変わり、幕が開くと墓が二つ並ぶ夜のトランシルヴァニアの森らしきところで女吸血鬼達が踊り回る。
そこにやって来た老ヴァン・ヘルシング(鈴木綜馬さん)とその孫。そして老いたヴァン・ヘルシングがドラキュラの真実を語り始める……。
というのがオープニング。
戦で留守にしている間に流行り病で妻・アマンダを亡くしたドラキュラ伯爵(松平健さん)が神への信仰を捨てて悪魔メフィストを呼び出し、妻を甦らせるよう頼むとメフィストはその方法を教える。
けれどそれはドラキュラを吸血鬼に変え、妻はその場で甦る事はなく、いつ・どこで甦るのかも判らないというものだった。そして400年もの時が流れ、ジョナサン・ハーカー(大澄賢也さん)の婚約者・ミーナが妻の生まれ変わりだと知りドラキュラはロンドンにやって来る……という話。
話の流れはだいたいブラム・ストーカーの「ドラキュラ」で、細部があちこち違うという感じでしょうか。レンフィールドいないし。

ジョナサンはドラキュラの城で夜に女吸血鬼達に襲われますが、血を吸われる前にドラキュラとその執事に追い払われるので、そんなに大きな被害はないはず。着いた当日の夜しか泊まってないし。
それなのに帰ってきて寝こんで半狂乱ってどんだけ弱いんだと突っ込みたくなりますが、どうなんでしょう。
メフィスト(園岡新太郎さん)は歌舞伎の隈取りのような柄を顔から首に緑色で入れた奇抜な悪魔。数名の悪魔か何かをぞろぞろ連れて青い光の中に登場。
服装というか格好も、どこのものともしれない感じです。(顔とか髪形から)何かを思い出しそうなのですが、それが何だかわからない……。
ドラキュラは基本的に白系統の衣装が多いです。なんか「純白のドラキュラ」だそうで。白じゃないものも色々着ますが黒は着ない。過去シーンでは鎧(とも違うか)っぽいものも上半身につけてました。

ドラキュラはミーナしか目に入っていないので、ドラキュラのしもべの三人の女吸血鬼も共にロンドンにやってきて、ルーシーを襲い吸血鬼にしてしまうのはドラキュラではなく彼女達という事になっています。そして三人のうち一人はドラキュラを愛している(が、相手にされてない)。
ドラキュラはミーナに夢中で「舞い上がっちゃって」る、という彼女達の会話の後で、本当に舞い上がっちゃっているドラキュラ登場。
キラキラ衣装(と書いてますが、キラキラなのは一部だけですよ)のドラキュラのフライングですよ。舞台下手から飛んできて歌いながら舞台上をスイスイ。そして飛んだまま上手へと消えて行く。
でもこの時の衣装は完全に間違ってると思う。この衣装じゃ足が見えないです、伯爵……。
いやー、なんかこの舞台、シリアスなんだかコメディなんだかっていう……いえ、シリアスですが。でもシリアスなシーンでも時々違う部分で面白かったり。きっとシリアスを隠れ蓑にしているのね。じゃなくて、ところどころで小さな笑いを取りつつちゃんと真面目にシリアスに仕立てたミュージカルですよ(これは本当)。
ミーナは剱持たまきさん。「ダンス・オブ・ヴァンパイア」のサラに続いてこんな役。細いなー。
ミーナはジョナサンと婚約発表まではしましたが、結婚まではいかないまま婚約発表の日の夜にドラキュラのために死を選びます。
ルーシーは紫吹淳さんです。プリンセス天功と見紛うアイメイクでした。
ドラキュラの執事、バベル役の光枝明彦さんが面白い。どうせ飲もうが飲むまいが死なないんだから今は血を飲みたくないというドラキュラを色々説得するシーンをはじめとして、色々と。バベルは死後幽霊となってドラキュラの執事を続ける働き者。
そう言えば、そのドラキュラがワイングラスから血(これは女吸血鬼が集めてきた血)を飲む時のドラキュラの反応がああ、吸血鬼なのね、という感じで良いです。
ドラキュラは、白銀(?)の長髪をそのまま下ろしてるより人間のふりして髪を後ろで結んできちんと紳士の服着て帽子かぶってる時のが似合うなあ。
過去シーンでは髪短くて茶色っぽかったから、あれは白髪なのですか。でも年はとってない設定の筈だし……? 吸血鬼化して白くなったという設定でしょうか。
ドラキュラはヴァン・ヘルシング達に退治されるんじゃないんですよ。愛に生きて愛に死ぬドラキュラ。なので話のラストは小説の「ドラキュラ」とはかなり違います。

そしてチケット取る時もあまり意識していなかったので終わってカーテンコールの時に初めて気付いたのですが、この日が千秋楽でした。
千秋楽の挨拶も聞けてちょっとお得な観劇でした。

背景画像が白バラなのは、ミーナ(とアマンダ)が白いバラを好きで、あちこちで白いバラが出てくるからです。白いバラが上から下りてきたりもします(これはセット)。
この舞台では花と言えば白バラという感じでした、部屋にも飾ってますし。










TOP
HOME

web material by 七ツ森