2001.2.3・12・25 ラ・マンチャの男
日生劇場に「ラ・マンチャの男」を観に行って来ました。
前回の公演から一年とまたずの再演です。
キャストの変更は今回なしかな、確か。
今回も駒田さんを見に行ったのでした。
3日に初めて行った時、「小鳥よ小鳥」というラバ追い達が歌う歌があるのですが、歌詞が一部英語になっててびっくりしました。
「ことりよことり〜」って歌っている所、「little bird little bird」なのね。
まあ、そのまんまですが。TVの「ラ・マンチャの男」特集みたいな番組で幸四郎さんがブロードウェイに回帰したくて特にこの歌にこだわったような事をナレーションが言っていたので、なるほどと思ったのでした。
その後すぐに駒田さんの床屋さんが登場するのですが、「床屋の歌」、公演途中から微妙に歌い方変わったような?
千秋楽の時、「あ、前と違う」と思ったのです。
なんだかこちらの歌い方の方がちょっといい感じ。
駒田さんが前回「ト・コ・ヤ!」と人文字を作っていた所、「床屋! 床屋! 床屋!」と言って、でも文字作ってないから、(?)と思ってたら、続けて「…でサンパツ屋!」と
来て大笑いでした。
そうくるか!
初めてそれ聞いた時は思わず吹き出してしまいました。
アルドンサに餌を貰って「まず〜!」とゲロゲロ吐いてるロバも可愛いし、ムーア人はすごく楽しそうにやってるなっていうのが見ていても楽しい(^^)
牢獄のシーンでは、暗いしその場の中心となっている人以外はすごく見づらいのですが、アントニアに家政婦、神父達のキャストを決めている辺りで駒田さんが演じる囚人が「次に役貰うのは俺だ〜」といった感じで右田さんとやってるのが面白かったです。
次は俺だよと意気揚々と前に出ようとすると、(その場での)最後の役をセルバンテスが浜畑さんにあげてしまうので「ちぃっ!」って怒ってるのが、なんとも言えない(^^)
駒田さん以外の所にも触れておかないと……。
去年の公演の時、アルドンサに意識を集中していると精神的に辛いので意識的に他に向けていたら、今回逆にアルドンサに集中しようとしても出来ない自分に気がつきました。
それに3日の時も、12日に行った時も、全然泣いてない、私。
……と思っていたら、千秋楽、ドン・キホーテが死んでしまう前のシーンで、アルドンサが一生懸命アロンソ・キハーノに思い出させようとしているところ、ベッドの方に背を向けて(つまり客席から見ると下手側で横を向いて)座っているサンチョが顔をくしゃくしゃにして泣いているのを見て涙が出てきました。
そういえば私、ここのシーンっていつもドン・キホーテとアルドンサとを見ていたからサンチョはあんまり見ていなかったんだ…、と今更気付きました。
そういえば、「本当は自分の事しか考えていない」姪のアントニアですが、アルドンサを追い出そうとする婚約者のカラスコ博士を最後の最後で止めるんですよね。
結局あの後彼らは婚約破棄するのかなあ……とかちょっと思ってみたりします。
話が順番でなくて申し訳ないですが、ドン・キホーテが宿屋の主人に騎士の称号を授与されるシーン、わざわざ剣を曲げて宿屋の主人に渡すサンチョって……(^^;)
そして次に渡す時には伸ばして渡すので宿屋の主人がドン・キホーテとの距離をはかるのに苦労していて笑いを誘います。
あの剣はどういう風に作られているのかなあ。
床屋が出て来た時はドン・キホーテの一振りで90度に曲がっちゃったりするんですよね。
一体何で出来ているのでしょう。不思議。
そうそう、それから「見果てぬ夢」の歌詞も一部変わってましたね。
今回の公演パンフレットは今までより一回り小さくなって、サンチョを演じる佐藤輝さんのスペイン紀行が載っていて、表紙の紙質はちょっと落ちたけどいい感じです。
関係ないけど「アロンソ・キハーナ」から「アロンソ・キハーノ」に表記が変わってましたね。
前から(どう聞いたってこれ「キハーナ」じゃなくて「キハーノ」だろう)と思ってたけど、やっぱり。
どうやらまた再演予定がありそうな気配ですし、千秋楽で幸四郎さんが「21世紀といわず22世紀まで」ラ・マンチャの灯が灯っていって欲しいとおっしゃってましたし、次の再演が待ち遠しいですね。
これは本当に私は大好きな舞台なので、沢山の人に見て欲しいです。