2000.6.17・18  Leコンビ Laコンビ
               SHOW COMMAND! vol.1

俳優座劇場にSHOW COMMAND! vol.1「Leコンビ Laコンビ」を観に行ってきました。
Leコンビが駒田はじめさんと宮内良さんの男性コンビ、Laコンビが飯田聡子さんと千珠晄さんの女性コンビで、素晴らしい競演が見られました。

プロローグは四人によるダンス・シチュエーション。
交互に一人ずつ出てきて舞台中央で踊る、一番最初に幕があがると駒田さんがいるのですがこれがすっごく素敵だった。
はあ〜(うっとり)。
「ラ・マンチャの男」の床屋の時より髪の毛短くなって茶色になってました。
パーマは落としてなかったけど。

その後Leコンビの男性二人と今回の構成・演出・振付をした竹邑類さんの三人によるトークでした。
トークのテーマは「あなた人間関係疲れませんか?」だったのですが、毎回ほんのちょっとずつ内容は違いました(4回の公演の内3回行ったので)。
で、総合してお送りしてみましょう。
(記憶が頼りなので言葉は正確ではありません、念の為)

竹邑さん「私は疲れないんですよ。来るものは拒まず去る者は追わず、去ってまた来ても拒まずですから」
駒田さん「僕もまあそんな感じで……」
竹邑さん「彼(宮内さん)は趣味が孤独ですから……」
(真偽はともかく、宮内さんは自宅で鏡相手に見とれてるのが趣味、という話がその前に出ていたのです)
そこから話は始まって、その後出た話。
最近きれいな女性が多い。
女性がおしゃれ上手になってブ●(顔の不自由な人)が少ない。
どうもきれいな子はガングロにしないらしい。
ガングロの少女達の中にきれいな子がいたので(おせっかいにも)ガングロにしない方がいいよと言ったら「うるせえ、ジジイ」と言われたとか……。
地下鉄ネタでは宮内さんが稽古場の帰りに吊り革につかまって立っていたら、隣に立っていたおばさんがその二の腕に頭をのせて寝たとか。
「それ良ちゃんのファンだったんじゃないの」という冗談半分の駒田さんに違う違うというポーズの宮内さん。
駒田さんは「ラ・マンチャの男」の公演の時によく学校の鑑賞会などで高校生が来ていたらしく、電車の中で前日に公演を観たらしい女子高校生の話を聞いた話をしていました。
『ドン・キホーテやった人かっこよかったよねー』
『誰だっけ、松たか子のお父さん、そう、マツモトキヨシ!』
それには続きがあって、とさらに駒田さんが言うには、
『マツモトキヨシじゃないよ、それは薬局でしょ。松本キンシロウよぉ〜』
といった感じの会話だったらしい……。(念のため書きますが、松本幸四郎です)
「松本キンシロウ…? 誰それ」
「今の高校生なんてそんなもんですよ」
「あいつらは野放しですね」
「野放し」
あとどんな話があったかな……。
某デパート前の駅からティファニーやグッチのブランドの紙袋を三、四個ぶらさげて電車に乗ってきて、座席にあたかも自分の家のソファのようにふわりと座るババアがよくいる、そういうひとはタクシー乗って帰って下さい、とか……。
他にもいろいろな話をしていて楽しかったのですが、そうするとそれだけで終わってしまうので、カット。

今回の出演者はテレビでは知られていませんが、テレビに出ている人がいい、とは決まってなくて、テレビに出ないこういうところに素晴らしいものを持った人がいる。
今日ここにいる(観客の)方達は賢い選択をした人です。
……といったお話もありました。

次がそれらのトークの合間に支度をしたLaコンビの二人によるダンス。
飯田聡子さんの振付で次々に衣装も変えながらのダンスはパワフルでした。
印象としては千珠さんのダンスは滑らかな動きのダンスで飯田さんはキレのあるダンス、という感じを受けました。同じ振りでも微妙に違うような。
でも千珠さんは背が高い分ダイナミックですね。
彼女の、曲名わからないのですがオリエンタルなダンスは官能的でした。
あの衣装を見て反射的に加山又造の「黒い薔薇の裸婦」を思い出したのは私だけでしょうか(そんなんお前だけだ>自分)。
いえ、そこまで露出していた訳じゃないんですが。

休憩後はLeコンビによるショーで、歌あり、ダンスあり、朗読あり。
寺山修二の世界をつくり出してました。
「時には母のない子のように」……良いお声です。
お二人の歌声が作り出す空気に浸っているとがらりと変わって、金色の猫の耳とひげをくっつけた帽子を被って「にゃーお」と猫の様々な顔を見せてくれます。
そして「赤い靴はいてた女の子」があんな風に化けるとは……(謎爆)
歌詞をここで紹介出来ないのが残念です。
宮内さんによる詩の朗読、駒田さんによるお月さまの壜詰のお話の朗読。
「20年。相変わらず」と言った時の駒田さんの微笑む顔が好きです。

宮内さんの歌の間に駒田さんのモノローグが入って、耳にというか、身体に心地良い。
……何か表現的に違う気がしますね。引き込まれるような感覚。こっちのほうが近いかな?
私の大好きな「リラのワルツ」を駒田さんがソロで歌った後、宮内さんがソロで「ジャッキー」。
ここはお二人の好みの選曲なのでしょうか。
「ジャッキー」は98年12月〜99年1月の「YOURS 2」でも宮内さんが歌っているのを聴いた事があります(歌詞は全然違いましたけど)。

そして駒田さんと宮内さんお二人のタップダンス。
ここで二人のタップ見られるとは予想していませんでいた。嬉しい〜。
終わりにはお二人で「キャンディーマン」も歌ってくれましたし。

トークもあって歌も踊りもあって、その他色々、という一度で何回もおいしい舞台。
SHOW COMMAND! 今後も続けていって欲しいです。


17日のマチネの時に、二列目の中央というとてつもない良い席で遅刻してオープニング見損ねた大馬鹿者は私です。すいません……大反省。
「WINDS」だったらきっと「ここすっごく気になるんですけど」とネタにされて、ペンライトで誘導された挙げ句に「時間にちゃんと来い」って怒られてるところですね……。

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