1999.11.4・5・6・7   THE GUEST SHOW

七日間中六日間芝居を見ていた私のスペシャル・ウィークの四日間を占めたお芝居です。
劇場は博品館、新橋まで通ってしまった。
出演者は駒田さん、玉野和典さん、宮内良さん(このへんが私にとってのメイン)、それから「レ・ミゼラブル」でのアンジョルラス、今拓哉さんは「レ・ミゼ」はいつも岡幸二郎さんの時を選んで行っていたので見たことなくて、初めて見ました。
「ラ・マンチャの男」で床屋を演じていた時にパーマをかけていたのを元に戻す過程にあるのか、駒田さん、随分髪が短くなってました。

舞台はテレビ局で、「THE GUEST SHOW」という深夜番組のリハーサルをしているところから始まります。
ゲストは玉野さん演じる木之内達也。しかし、駒田さん演じるプロデューサーが来て、番組のスポンサーが降りてしまったので番組が終わってしまうということに。
駒田さん演じる中根Pは、下が黒のズボン、上はピンクのポロシャツの袖をまくって、背中に白いセーターを掛けてました。首から携帯下げてくわえ煙草、手には番組の企画書だか台本だか知らないけど丸めて持っていて、可愛い感じの役をここのところ続けて見てたので今回年相応というか、大人の男という感じが新鮮でかっこいいのです。
運良く新しくスポンサー(月島社長/今拓哉)が見つかったが(決め台詞は「芸術にどんなにお金がかかってもノープロブレム」、しかも振り付き)、その母親である会長(石富由美子)の方針は経費節減で、スタッフをことごとく人員整理し、平均5%の視聴率を8%にし、それを切ったら番組は終了ということになってしまったのです。
木之内さんを呼び戻して収録をしようとしているところに木之内達也の双子の弟・和也(玉野さんの二役。双子の達也・和也ってどこかで聞いた事あるような……気のせい?)がショットガンを持って乱入、番組ジャックしてしまう。
で、番組が今夜限りで終わってしまうと信じ込んだ彼は生放送、しかも公開で兄を出演させて放送するように要求してきて、急遽公開生放送ということになってしまったのでした。
はあ、話の筋書くのって面倒くさ。慣れない事するもんじゃないな。

番組ジャック犯が来たところで一幕が終わって、二幕の半分以上が生放送の部分になってるんですが、プロデューサー役で出演者役じゃないから駒田さんのダンスや歌はあんまりないかーとちょっと残念に思ったらスタッフ切られて人手が足りないせいで、司会者役の宮内さんも駒田さんも、唯一残ったスタッフの人もみんな登場してくれて、嬉しかったー!
番組の観客役が劇場の観客で、観客に向かって駒田さんがプロデューサーの挨拶ということで番組が乗っ取られて犯人の要求により公開生放送になったことと、身を挺してでも皆さんは守ります、ということを話すんですが、この部分、内容の趣旨は同じですが毎日違う言い方してました。
その後犯人が占拠していた調整室から出て来て舞台から飛び下り、最前列の客を一人捕まえて来て舞台上に上げ、人質の証拠としてポラロイドでキャスト達と写真を撮り、写真を渡してました。
千秋楽だけはなぜか三人連れて来て三枚写真撮ってましたが。
玉野さん、人質なのに喜んでいるその人に「喜んでんじゃねえよ!」。
お礼を言われた時は「礼には及ばねえよ」。

そして本番が始まると最初の曲が玉野さん、縄田晋さん、宮内さん、今さん、笹之坊晃さん、駒田さんの男性六人による「君にあげよう」。
私の目は駒田さんに釘付け。ああ、生きてて良かった。
宮内さんの声も何度聞いても上品な良い声なんですよ。
男性・女性それぞれお揃いの白い衣装で、いいなあ、あの衣装。
それから玉野さんのソロとタップ、女性陣による「CONGA」。
CMが入って、視聴者からのリクエストに基づいて歌い出しを50音順に並べた「50音順ヒットメドレー」があったんですが、これが凄かった……。
歌詞載せたらまずいですね。書くのはやめとこう。
ああ、でもこれが一番おいしかったのにー!
さすが元・歌のお兄さんという感じの、宮内さんの「てのひらを太陽に〜」とか、やっぱり駒田さんらしいビートルズ、ナツメロからジャニーズ系、アニメ主題歌、童謡、和洋取り混ぜたメドレーは何度聴いても楽しいです。
「も」のときに玉野さんの「もののけたちだけー」で視聴率下がったのは笑えました。
SMAPがこの面子ならファンだったんだけどな……ってな感じのもあるし(本物眼中に無し)、何故か今さんは古畑任三郎の真似してるし。
この30分近くにもなるメドレー、やる方はかなり大変なんでしょうけど、見てる方は楽しくて楽しくて。

番組は大成功、視聴率も軽く8%を超えて12%まで行き、番組終了後にみんなで月島社長の会社の新製品のビールで乾杯して大団円。
全てがそのビールのCMを撮るために仕組まれた芝居だった事が最後に判るんだけど。
なんつうか、「このシーンいらないんじゃない?」ってのが前半、なくはなかったんですが、でも楽しかったんです。

千秋楽はおまけもついて、玉野さんのタップに、出演者一人一人の一芸披露。
駒田さんは「何にも用意してない」と口ではいいつつ、しっかりと着物に袴をつけ、ちょんまげのかつらを被って傘と升を持って出てくると、傘の上で升を回してくれました。
前にも一度これ見た事あるんですが、時代ものの舞台をやった時に会得した技らしいです。

ああ、楽しかった。

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