旧石川組製糸西洋館
この建物は何度か改修されているそうです。
大正10年に上棟。迎賓館として建てられましたが昭和16年に陸軍士官学校校長の宿舎となった際に改修。
戦後進駐軍に接収され、進駐軍により色々と改修されました。
昭和30年代に石川家に返還された際に和室等一部は元に戻されたそうです。
見てみると色々興味深いです。
二階ホールの正面、大広間です。
左手の壁には四枚の和風のステンドグラス(その向こう側には階段があります)がはめられ、
右手の窓の向こうのベランダは、戦後進駐軍に接収された後、キッチンに改造されていました。
そのため窓から覗くとベランダに水道の蛇口が見えます。
二階ホールの右手のドアの向こうは和室があります。
二つの和室をぐるりと囲んだ廊下は、三分の二が畳敷きです。
でも窓だけ見ると洋館。
東和室です。
板敷きの洋室として使用され、床の間がクローゼットに改造されてしまいましたが和室に復旧。
クローゼットはそのままです。
西和室です。こちらの床の間もクローゼットに改造され、
現在は和室に戻されていますが右側に取り付けられたドアは残っています。
このドアは二階ホールに続いていますが、出ると段差があるそうでちょっと危険(通り抜け禁止です)。
タイルが貼られ、トイレ・バスルームに改造された部屋。元の状態は不明だそうです。
パネルの向こうにバスタブが見えます。
老朽化により天井が破損しましたが、現在は屋根の内部の構造を見られるようになっています。
外に出て。壁は煉瓦かと思ったら煉瓦調の化粧タイル貼だそうです。
屋根の軒下に、他の家具や床などと共通する雷紋がついています。
建物のサイドはこんな感じ。
建物の裏手はこんな感じです。二階に張り出しているのは大広間脇のベランダ。
近くからだとわかりませんが、離れたところからだと屋根が鮮やかなブルーなのが見えます。
西洋館、盛りだくさんで非常に楽しかったです。
これで200円っていうのが申し訳ないくらいです。
一日三回スタッフによるガイドも行われていて解りやすいですよ。