6月12日(水)

イライジャ・ウッド主演の映画「マニアック」を観てきました。
前売り買いに行けなくて、行ける水曜が今日だけだったので。
マネキン人形の修復師をしているフランクはマネキン人形しか愛せない男。
狙った女性を殺して頭皮を剥ぎ、その女性の服を着せたマネキンに被害者の髪を貼り付けて共に暮らしている(何か京極さんの「陰摩羅鬼の瑕」を思い出しました……)。
ある日彼の店(マネキンを置いてる)に現れて彼のマネキンを撮り、自分の個展にマネキンを展示してほしいというカメラマンのアンナに惹かれた彼は彼女と友人としてつきあいながらその内面は暴走していく……という話。
なんか80年代にあった映画のリメイクらしいです。
フランクはフロド(LotR)を連想させるものなんてかけらもないよ。

それにしても、殺した女から剥いだ髪の毛をマネキンに付けるのに、でっかいホチキスでばちんばちんと付けるとか、雑すぎない?>フランク
しかも洗いもしないで血まみれのままだからマネキンの顔に血は付くわ、そのうちハエはたかるわ……愛してるならもうちょっとやりようあるでしょうが。

二番目の被害者の女性はネットの出会い系で知り合い、初めて会って食事をした日に殺してしまうのですが、相手女性フランクに会って「想像と違ってた」と。
どんなイメージを持っていたかというと「太って、黒い長髪」って、オタクか引きこもりか。
送った写真は偽物と思ったわけですか(本物送ってた)。
アンナの個展で彼のマネキンをゴミ扱い(古いアンティークなものを修復してるので)したプロデューサーの女性を殺したことでストーリーは佳境へというか破滅へ向かっていきます。
愛しても殺して人形にしないと愛せないという男の話ですが、まあ映画としては……普通? 特別ものすごく面白いという程ではないです。
フロドイライジャ・ウッドじゃなかったら見なかったかな。

6月13日(木)〜14日(金)

恩田陸「夏の名残りの薔薇」読了。
章ごとに同じ舞台で話が繋がっているようでも起きた出来事が少しずつ違い、中途で関係のなさそうな話の描写が入り(これはアラン・ロブ=グリエ「去年マリエンバートで/不滅の女」の引用文)、最初意味解らず非常に読みにくかった。
この引用文はほとんど文字を追ったのみで頭を素通りさせて読んだので、多分この話の奥深いところまでは理解してません。
それぞれの章で起こった事件、死んだ人はその章の中心人物の思い込みであるという……。最後の章で一応説明はされるわけですが。
でも最後の章に登場した、それまでそれほど重要と思われなかった人物(辰吉)は、去年何も起こらなかったと言ったけれど桜子に告げた内容は彼の思い込みじゃないのかな。
桜子はそこに引きずられたか乗ってあげたんじゃないかと思う。
まあ……数少ない読んだことある恩田作品の中では一番読みにくい本だと思います。

雨降って余計蒸し暑い……。
節電でまだ冷房入らないし。
なんかもうドロドロです(顔と身体が)。
いっそもっと暑くなれば冷房入れられるんだけども。
もうしばらく我慢か。

NEXT
TOP
HOME