2011.8.28  ドラキュラ

東京国際フォーラムで上演されている、ミュージカル「ドラキュラ」オーストリア・グラーツ版を観てきました。
女性がドラキュラを演じるというのが売りのミュージカル。
ちょっと微妙かなと思いつつもスルーは出来ずに行って来ましたよ。
ドラキュラが元宝塚の和央ようかさん。
会場のグッズが色々ですごかった。あとドラキュラのフォトブックとかDVDの予約受付とかしてましたね。多分観客の大半は宝塚ファン?
まあ、「ドラキュラ」が見たかっただけだからキャストはどうでもいい。
ヴァン・ヘルシングが鈴木綜馬さん。綜馬さん、前にも「ドラキュラ伝説」でヴァン・ヘルシングやってたなあ。見た目違うけど。
今回のキャストで私が見た事あるのは綜馬さんとクインシーの松原剛志さんくらいか?
まあ今回チケット代節約して3階席だったので、オペラグラスはあったけどあんまり細かくは見られてません。
あんまりオペラグラス使うと他の部分が見えなくてうっかり見逃すから危険なんですよね。
追記:見た事ある人綜馬さんと松原さんだけかと思ったら、ジョナサンの小西遼生さんも1回見てました。
ちなみに松原さんも小西さんも「レ・ミゼラブル」でそれぞれ1回見ただけです。

ジョナサン・ハーカーがトランシルヴァニアのドラキュラ伯爵の城に契約のため一人でやってきたところから始まり、その城に滞在、色々怖い思いをして……っていう感じで始まる。
シーンに合わせて回転する、円形のセットはすごく良い。壁が回って手前にある時は城の壁、奥にあれば円形の室内、段が少しあって部屋の後方が浅いすり鉢状になる。城壁の外側には囲むように階段(これも回る)、手前には左右に小さい円が描かれてそこは別のシーンとかにも使えたりして。
セットはとても好みです、この舞台。
そして肝心のドラキュラですが……。
始まってドラキュラ登場した時、この時ドラキュラは老人なんですが、「これってドラキュラを女性がやるんじゃなくてドラキュラは女だった設定の芝居だったのか!?」と本気で悩みました。
だって白髪というかグレーのかなりボリュームのあるちりちりの髪の後ろに蜘蛛がくっついた髪形といい、どう見ても怪しい魔法使いか占い師の婆の姿だよ……。
到着したジョナサンに夕食を用意した長いテーブルをドラキュラがすり抜けるシーンがあるのですが、通り抜けた後マントが少し挟まってた(^^;)
ジョナサンの持ち物にある婚約者のミーナ(花總まり)の写真を見て一目惚れ(?)。
そして数日後かな、ジョナサンの血を吸うとその場でマント無くなって髪形変わって若返ります。
ロンドンの精神病院にいるレンフィールド(小野田龍之介)を操り、船の乗員を全員殺して船でロンドンへ。
ミーナとルーシーが話している、殺された船長の死体がマストに縛られ、誰もいない船から狼が降りて行ったという、そんな船の噂話はゴシックホラーなのに……。
他の人は普通にゴシックな衣装なのに、ドラキュラだけ上はゴシック風(?)だけど黒の革パンツに太股まである黒のブーツ。
髪形も宣伝用のものと違ってて、その方が良かったのになんで変えたんだろう。
音響のせいかもしれないけど歌詞半分位聞き取れないし……。
ドラキュラだけなんか衣装的に浮いてるというか、他の部分は結構好きなんですが、肝心のドラキュラが私的にちっとも良くないのが致命的でした……。
レンフィールドとか良いキャラだったのになああ〜。
ドラキュラ以外は普通だった。
ルーシー(安倍なつみ)ってあんなちゃんとしたお嬢さんじゃなくてもっと恋多き女っていうイメージだったんですが、どうなんでしょ?
私のイメージが間違っているのかもしれませんが。
そしてミーナ、何故彼女がドラキュラに惹かれるのか良く判らないんですよね。別に今回の話では彼女がドラキュラの奥さんの生まれ変わりっていう設定がある訳でもなんでもないし。
でも彼女の為にドラキュラは短剣胸に刺して死んじゃって、その場でミーナも後を追って終わるんですよ。

そこで終わりなんですよ!

ルーシーの求婚者(いや、アーサーと結婚したからこの表現は正しくないけど)3人と夫であるジョナサンとヴァン・ヘルシングは一体どこで何してた!?
二人が死んだ所に一足違いで駆け込んでくる訳でもなく、そのままカーテンコールって!
びっくりですよ。
ジョナサンだって血吸われて死に掛けてやっと結婚したけど吸血鬼に妻を奪われて、挙げ句の果てに吸血鬼と妻心中。何その不遇の夫。
色々良い感じなのにあちこち残念な舞台でございました……。

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