2000.5.23  犬夜叉

高橋留美子原作「犬夜叉」の舞台化です。
劇団☆新感線+PARCOプロデュースってことで、新感線の役者さんもいて、メインは他の役者さんですね。
4月の公演はチケットが取れなくて涙を呑み、地方公演後のリターン公演でようやく観る事が出来ました。新感線はほんとにチケット取れないんだから……ぶつぶつ。
場所は旧セゾン劇場、ル テアトル銀座でした。

犬夜叉を演じたのは元光GENJIの佐藤アツヒロ、桔梗は遠山景織子、かごめは馬渕英里何(敬称略)。
原作が長いのとまだ完結していないのとで、マンガとはちょっと違います。
だって四魂の玉のかけらのほとんどは奈落(西牟田恵……何で女性なんだろう、奈落ならそりゃあ男女どっちでもいいだろうけど、と思ったが、最後に納得)が集めたし。
舞台は客席に向かって傾斜になっていて、同行者の言によるとこれは相当動くのが大変らしい。私は斜めの舞台って立った事ないけれど。

かごめの放った矢で四魂の玉が砕けて、それを探しに行くっていうのはマンガと同じ(でも弥勒(京晋佑)は最初からいる。七宝も)。
結羅とか屍舞烏とかの妖怪が奈落の手下となってほとんど三下扱いなのは違うかな。
妖怪達はちょっと特撮の怪人系なんですが、犬夜叉とか、桔梗とか、奈落なんかはビジュアル的に綺麗。犬夜叉の白い(銀?)髪好きだな。犬耳も白くていい感じ。
しっかりと人間に戻るエピソードも入ってる(これが入ってくるとは思わなかった)。
犬耳なくなって黒髪で。
かごめは現代から来ているので一人衣装も普通だし(でもセーラー服じゃない)、ちょいと浮いている。
マンガ版よりかごめの存在感ってないかも。

そうそう、犬夜叉の鉄砕牙、大きくなるのはどうやるんだと思ったけど、ちゃんと大きくなってました。
私のイメージでは、巨大化した鉄砕牙って鋼の銀色じゃなくて牙の色なんだけど、これは私の勝手な想像なんで、別にいいんですけどね。
犬夜叉と桔梗の関係なんかは原作と同じですが、四魂の玉の役割とか、奈落と桔梗の関係などはオリジナル。
桔梗の善悪が分裂した悪の部分が奈落だというので、奈落も女性なんですね。
善の部分が桔梗。
(でもこういう設定ってどっかで見た事あるような……。)

ラスト、一度は惚れた女だから、自分が落とし前をつけるってことで、犬夜叉が桔梗/奈落を取り押さえて、一緒に弥勒の風穴に吸い込まれて終わるシーンはなかなか綺麗で良かったなあ。
(この上演時間内ではかごめと犬夜叉の間に恋心の芽生える隙間も無い……。)
弥勒の風穴に吸い込まれたらどこに飛ばされるかわからないって事だったんですが、現代に戻ったかごめの所に犬夜叉が来て、桔梗がまたとんでもない事をやらかしたから来いってかごめを呼び、かごめがそこに駆け寄るところで止まってエンディング。
「終わり方チンケ」とは同行者の弁(でも同意の笑みを漏らした私……だって、ねえ。何も固まらなくても)。

さて、犬夜叉。
歌舞伎調というか、時代物調というか、拍子木のようなカン! という音と共に事あるごとに見栄を切る切る。
彼だけちょっと台詞回しも違いましたしね。
他の人と違うのは「やっぱりタイトルロールだから」?
(追記。↑…と思ったら、拍子木での効果音は劇団☆新感線のお得意なんだそうです。)
でもダンスっぽいアクションは好き。
あの斜面でのバトルってやっぱり大変なんでしょうが、素人見にはそんなこと判らないので……。
動きが綺麗なのが好き。舞台なんだから、映画みたいなアクションにする必要ないし、踊りで表現するのがとっても綺麗(^^)

舞台だと原作とまったくの別物と割り切れるから楽しいです。
これがアニメだと「似て非なる」絵を見せられて、「こんな顔じゃなーい!」というような不幸な事も起こりうる訳なんですが。
あ、でも冥加がパントマイムで他のみんなから「おすわり」の言葉を導き出すシーンは無駄に長かったと思うなあ〜。

必死でe+のプレオーダー使った甲斐があった、楽しい舞台でした(^^)

ちなみに宣伝写真は野波浩さん。
私は彼の写真のファン。美しー!
パンフレットの写真も綺麗でした(^^*)

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